showの書いている

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更新だいぶ遅め。


血の匂いがした。


中学の運動場で、怪我をした膝を痛々しく見つめながら体育座りになる彼女を見つめる。

彼女の元にいち早く駆けつけた体育教師は、

誰か保健室行って先生呼んでこい、と大声で言い放つ。

それを聞いて心配した、普段は目立たない

クラスメイトが保健室へ走り

え、怪我したの?となにをするもなく

彼女の元へただ単に興味でのそのそと歩いてくるクラスメイトが数人

授業が進まないのが嫌なのか、

めんどくせーと愚痴をこぼすクラスメイトも数人。

様々な人間がいたが、その場にいた約半数は

彼女の怪我を心配している者だった。

そして、彼女の膝から脛へと流れた血を舐めるクラスメイトがひとり。

それが私。


元々クラスから浮いていた。

常日頃から、一人で過ごすのが普通だと思っていたが、

それが世間一般的には珍しく思われるらしい。

私からすれば、珍しいのは何をするにも人を連れるお前たちだ。

別に浮いていようとどうでもいい。

私は彼女と任務のためにここにいるだけ。

終わればすぐこの中学からは、私がいた証拠や

記憶は周りから消える。仮に持ったままの人間が

いようと、転校という体で消え去る。

私がいなくてもこの中学は何事もなく進むのだ。


中学に入学して早々、私に話しかけてきたのが

今回の実験において最も重大な「朱賀 梛」だった。

正確には話しかけてきた、というか

そうなると見て彼女にしたのだ。予想通り。

彼女はとても気さくで、まだひと月も

経っていないのに友達とやらを多く作っていた。

私と彼女のクラスに限らず、それは他クラスにまで及ぶ。



代々同じことを繰り返してきた朱賀一家

繰り返してるせいで世界がうまく動かない

それをかえよう この話し手を送り込む、

もしくは実験には関係ない人間がいる

それを妨げるもの